ものづくり会社の「資源」からのヒント〜藤総さんの至高急須〜
今日はメイド・イン・三重プロジェクトの第4回イブニングトークでした!
『革新 〜萬古焼きと日本茶の素敵な関係〜 』藤総製陶所4代目 藤井 健司さん
地場産業の「萬古焼」の問屋さん、第4代目だそうです。
今日のお話では、驚くことがたくさんありました。
「私の代になるまで急須は作っていなかった」
「100年前は、火鉢や仏壇の観音開きの扉のお守りに使う陶器を作っていた」
「お茶にはまって、毎月、美味しいお茶が飲みたくて表参道の教室に1年間通っても急須を作ろうなんて思ったことがなかった」
東京でお勤めだった時、海外赴任の話が出た。
それを受けてしまうと、10年は帰って来られない。
そこで、地元に戻って陶器屋を継ぐことに決めた。
ただ、その頃は「ものづくり」というものをわかっていなかった。
毎年、毎年、発注を受けたものを作り、発送していただけ…。
その後、リーマンショックの1年後には売り上げが1/3になった。
しかし、社内は「機能不全」に陥っていたと。
何を作っていいのか?考えることもできなかった。
と。そんな時・・・
初めて自分でお茶を入れてみたら、美味くないんですよ。
「わかった、藤井家のお茶っ葉が安いんだ」と、高いお茶っ葉を買ってみたけれど不味い。
「悔しくて、嫁には聞けなかったんです。で、その時に一冊の本にであったんですよ」
と。
「そこからです。ただ、美味しいお茶が飲みたくて、その本の先生の表参道の教室に毎月通いました。」と。
「その先生が、コースが終わった時に言ったんです。”藤井さん、陶器を作っているのなら、急須を作ってみてはいかがですか?”と。不思議なぐらい、そんな考えはなかったんですよ(笑)」
本当に不思議です(笑)。
だってね、万古焼きの急須は日本でも有名です。近くにはたくさんの方が作られていたはず。
ま、それは置いておいて・・
書きたいことはたくさんあるのですが、試行錯誤して作られたのが「至高急須」だそうです。
みていただくとわかるように、とても変わった形です。
小さい穴が100個以上(実際は108つ)開いています。
「5000円?これは売れないよ!」と言われました。
「自分でも売れるとは思っていなかったけれど、表参道ヒルズで2日間で30万円も売れたんです。
私だけじゃなく、他の人も”急須が売れるんですね”と、驚いてましたよー」
そんなお話をしてくださいました。
そんな中で、私がハッとした言葉があります。
藤井さんが何気なく言われた言葉
「うちの資源はこの穴を開ける技術なんですよ。この穴、手作業で一つ一つ開けるんです」
上の言葉を聞いて思いました。
あ!うちの会社の「商品」は「人」だと思っていたけれど、商品ではなく「資源」だ!と。
そして、「人」という大きなものではなく、メンバーそれぞれの中にある「資源」を具体化するのが私の役目だと!
「ただね、この資源をどう活かすか?が大切なんです。
この技術だけでは、どうもならない…。」
この言葉も重いです。
そうして、その穴を開ける技術を使って作ったもう一つの商品「ひとしずく」。
これ、実は子どもさんにも気軽にお茶を飲んでもらおう!」と作ったんですが…。
実際は、大人の女性たちに大人気になったそうです。
驚きですね。
そしてね、これでお酒を飲む人が出てきた…。
そこで、またこの先に話は展開します。
全部書きたいぐらいですが、この辺で!
あとは、実際にいただいたお茶の美味しかったこと!
上の動画で説明していただいているように、確かに黄色い(笑)
実家で飲んでたお茶も黄色かった。
そしてね、お味は・・・本当に「エキス」「薬膳?」という感じ。旨味が濃い。贅沢はお味。
2煎目になると、お茶っ葉が本当に青々とした緑色。
そして、そしてね!!!
その場で煎っていただいた「本物のほうじ茶」が、これまた最高だったこと。
「この急須は火にかけられるんですよー」と。
その名も「焙煎急須」
※ほうじ茶の香ばしさが大好きな私…。
「売っているほうじ茶は焦げてますからねー」と(笑)。
そうか!家で炒ればいいんだ!と今更ながら気づく(汗)。
そして、きになる商品が他にもたくさん!
「まめきゅうす」は、本当に小さいの!5センチぐらい!
そして!
今日いただいたお茶はこちらー!
そしてー、気になる。気になる…。
「お話。すごく楽しかったです!」とお伝えすると
「本当は、これから作ろうと思っているもののこと話したかった」
えーーーー!!!聞きたかったー!聞きに行こう!絶対!
気になる言葉が・・・
「僕が会社に入った時は、年齢が高い人ばっかりだったけれど、今は、全員私より若いメンバーになってるんですよね」ってこと。